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ペイフォワードを思い出した日常のひとコマ
昔『ペイフォワード』という本を読みました。
映画化もされた作品です。
物語のあらすじはこうです。
ある少年が学校の課題で「世界を変える方法」を考えることになりました。
彼が思いついたのは「ペイフォワード」という仕組み。
それは、自分が誰かから受けた善意を、その人に返すのではなく、
別の3人に渡していくという発想です。
お返しを受け取った人もさらに3人へと渡していく。
そうすれば思いやりが連鎖し、やがて世界全体を変えていけるのではないか――という考えでした。
作中で少年が具体的にどんな善行をしたのか、細かい部分は正直覚えていません。
ただ、「ちょっとした親切」ではなく、自分の財産の多くを人に渡すような、
大きな決断を伴う行動だったことは印象に残っています。
通勤途中に見かける人からの気づき
なぜこの作品を思い出したのかというと、
私が毎日通勤途中で見かけるある人の存在がきっかけでした。
毎日同じ場所で原付バイクに腰かけ、
古い携帯電話(ガラケー)で動画をじっと眺めているホームレス風の方です。
その人がなぜそうした生活をしているのか、本当に家がないのか、私にはわかりません。
けれど、その姿を見るたびに「私にできることはあるのだろうか」と考えさせられます。
もちろん、私がその人に財産を分け与えるつもりはありません。
現実的にできることは限られています。
ですが、「もし自分が3人に小さな善意を届けられたらどうだろう」と思うのです。
善意の連鎖は小さな行動から
ペイフォワードの考え方は、必ずしも大きな犠牲を伴う必要はありません。
たとえば、困っている人に声をかけること。電車で席を譲ること。誰かの話をじっくり聞くこと。
ほんの少しの思いやりでも、それを受け取った人がまた次の誰かに渡せば、
世界は少しずつ優しく変わっていきます。
通勤途中で見かけるあの人に、私が直接何かできなくても、私の小さな行動が巡り巡って、
いずれあの人に届くことだってあるかもしれません。
私ができる「ペイフォワード」アイデア3つ
- 日常でのちょっとした声かけ
職場や電車で困っている人に「大丈夫ですか?」と声をかける。
ほんの一言でも、人は安心できるものです。 - 感謝を言葉にする
家族や同僚に「ありがとう」を伝える。
感謝を言葉にすると、その人もまた誰かに優しくなれます。 - 小さな寄付やお裾分け
使わなくなった衣類を寄付したり、手作りのお菓子を友人に分けたり。
無理のない範囲で分け合うことが、思いやりの連鎖につながります。

まとめ ― ペイフォワードを心に留めて
「誰かに返す」のではなく「次の誰かに渡す」。
ペイフォワードの考え方は、日常のなかでできる小さな善意を広げるヒントになる気がします。
世界を一気に変えることはできなくても、自分のまわりの3人に優しさを渡すことならできる。
そう思うと、通勤途中でふと見かける景色や人も、違った意味を持って見えてくるのです。



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